
朝目覚めたとき、肘がズキッと痛んで思わず顔をしかめてしまった経験はありませんか?
日中は特に気にならないのに、寝起きだけ肘が痛むなんて不思議ですよね。
実は、この寝起きの肘痛は多くの人が経験している症状なんです。
スマートフォンを長時間使っている方、パソコン作業が多い方、家事や育児で手首をよく使う方、そして加齢とともに「なんだか肘が痛くなってきた」という方まで、さまざまな理由で寝起きの肘痛に悩まされているんですね。
この記事では、なぜ朝起きたときに肘が痛くなるのか、その原因と対処法を分かりやすくお伝えしていきます。
きっとあなたの痛みの正体が見えてきて、どう対処すればいいのかが分かるはずですよ。
寝起きに肘が痛い原因は腱や関節の炎症

寝起きに肘が痛くなる主な原因は、肘周辺の腱や関節に起きている炎症です。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)、ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)、変形性肘関節症、そして最近増えているスマホ肘などが代表的な症状なんですね。
これらはすべて、日常生活での繰り返しの動作や加齢による腱や軟骨の損傷が少しずつ蓄積して起こるものです。
特に朝起きたときに痛みが強くなるのは、睡眠中に肘の関節が固まってこわばりやすくなるからなんです。
また、夜間は体を動かさないため血流が滞りがちになり、炎症部位の痛みを感じやすくなるという特徴もあります。
多くの場合は保存療法(安静やテーピング)で改善が期待できますが、2週間以上痛みが続く場合は整形外科での診察をおすすめします。
寝起きの肘痛が起こる理由を詳しく解説
では、なぜこのような肘の痛みが起こるのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
日常動作の繰り返しが腱にダメージを与える
私たちは普段、無意識のうちに手首や肘を使っていますよね。
パソコンのマウスをクリックする、キーボードを打つ、重い荷物を持つ、料理をする、掃除機をかける、赤ちゃんを抱っこする……こうした何気ない動作の積み重ねが、実は肘の腱に少しずつ負担をかけているんです。
特に手首を反らせる動作(伸展)を繰り返すと肘の外側の腱が、手首を曲げる動作(屈曲)を繰り返すと肘の内側の腱が疲労していきます。
腱は筋肉と骨をつなぐ組織ですが、繰り返しの負荷で微細な損傷が起こり、炎症を起こしやすくなるんですね。
これがテニス肘やゴルフ肘と呼ばれる症状の正体なんです。
スマートフォンの長時間使用が若い世代にも影響
最近特に注目されているのが「スマホ肘」です。
スマートフォンを長時間使う習慣が定着してから、若い世代でも肘の痛みを訴える人が急増しているんですね。
画面をスライドしたり、親指でタップしたり、スマホを持ち続けたりする動作は、見た目以上に指や手首、そして肘の腱に負担をかけています。
特にベッドに寝転がりながらスマホを見る姿勢は、肘を曲げた状態が長く続くため、腱への負担がさらに大きくなってしまうんです。
COVID-19以降、在宅ワークが増えたことで、パソコンとスマホの両方を長時間使う人が増え、肘の痛みに関する相談も増加傾向にあると言われています。
加齢による筋力低下と組織の弾力性の低下
年齢を重ねると、どうしても筋力が落ちてきますよね。
45歳前後を境に、肘周辺の筋肉や腱の弾力性も徐々に低下していくんです。
若いころは多少無理をしても回復が早かったのに、最近は疲れが取れにくいと感じることはありませんか?
これは腱や筋肉の回復力が低下しているサインかもしれません。
加齢とともに軟骨もすり減りやすくなり、変形性肘関節症のリスクも高まります。
特に若いころにスポーツをしていた方や、重労働をされていた方は、肘関節への負担が蓄積していることが多いんですね。
睡眠中の姿勢が痛みを強める
寝ているときの姿勢も、実は肘痛に大きく関係しているんです。
横向きで寝る方は、肘を曲げた状態で体重をかけてしまうことが多いですよね。
また、腕を枕の下に入れて寝る癖がある方も要注意です。
こうした姿勢は、尺骨神経という肘の内側を通る神経を圧迫してしまう可能性があるんです。
これが「肘部管症候群」という症状につながることもあります。
睡眠中は無意識なので姿勢をコントロールしにくいのですが、できるだけ肘を曲げっぱなしにしない工夫が大切なんですね。
朝にこわばりや痛みが強く出る理由
「なぜ朝だけ痛いんだろう?」と不思議に思いますよね。
これには明確な理由があるんです。
睡眠中は体を動かさないため、関節周辺の血流が低下します。
すると炎症を起こしている部分に十分な酸素や栄養が届きにくくなり、老廃物も溜まりやすくなります。
さらに、長時間同じ姿勢でいることで関節がこわばり、朝起きて動かそうとしたときに痛みを強く感じやすくなるんですね。
これは関節リウマチなどの症状でも見られる「朝のこわばり」と似たメカニズムです。
日中活動して血流が良くなると、徐々に痛みが和らいでくることが多いのも特徴的ですよね。
代表的な肘痛の種類と具体例
それでは、寝起きの肘痛を引き起こす代表的な症状について、具体的に見ていきましょう。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
テニス肘は、肘の外側が痛くなる症状です。
「テニス」という名前がついていますが、実はテニスをしていない人にも非常に多く見られるんですね。
手首を反らせる動作を繰り返すことで、肘の外側にある腱が炎症を起こしてしまうんです。
テニス肘になりやすい日常動作
- パソコンのマウス操作を長時間続ける
- フライパンを振る、包丁で食材を切る
- 掃除機をかける、雑巾を絞る
- 重い買い物袋を持つ
- ドアノブを回す動作
こうした何気ない動作でも、毎日繰り返していると腱に負担が蓄積していくんです。
特にパソコン作業が多いデスクワーカーさんや、家事を頑張っている主婦の方に多く見られる症状なんですね。
朝起きたときに肘の外側がズキンと痛んだり、物を持ち上げようとしたときに痛みが走ったりするのが典型的な症状です。
ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)
ゴルフ肘は、テニス肘とは逆に肘の内側が痛くなる症状です。
こちらもゴルフをしていない方にも起こりうる症状なんですね。
手首を内側に曲げる動作や、握る動作を繰り返すことで、肘の内側の腱に炎症が起きてしまいます。
ゴルフ肘になりやすい動作
- タイピングでキーボードを強く打つ
- 赤ちゃんや小さなお子さんを抱っこする
- 重い荷物を持ち上げる
- 握りしめる作業(工具を使う、ハンドルを握るなど)
- ゴルフのスイング動作
特に育児中のママさんは、赤ちゃんを抱っこする動作で手首を内側に曲げる機会が多いため、ゴルフ肘になりやすいと言われています。
加齢によって腱の弾力性が低下すると、より発症しやすくなるんですね。
朝起きたときに肘の内側に鈍い痛みを感じたり、握力が入りにくくなったりするのが特徴的です。
スマホ肘
スマホ肘は比較的新しい症状で、スマートフォンの普及とともに増えている肘痛です。
長時間スマホを使うことで、指や手首の筋肉が疲労し、その負担が肘の腱にまで及んで炎症を起こすんですね。
スマホ肘を引き起こす使い方
- 寝転がって長時間スマホを見る
- 片手でスマホを持ちながら親指でスワイプやタップを続ける
- 電車の中でずっとスマホを見ている
- SNSやゲームに没頭して何時間も同じ姿勢
若い世代の方でも「朝起きたら肘が痛い」という症状が出ることがあるんです。
スマホを使っているとき、実は手首や指だけでなく、肘まで微妙な負担がかかり続けているんですね。
在宅ワークが増えて、パソコンとスマホの両方を長時間使う生活が当たり前になった今、スマホ肘の相談が増加しているのも納得できますよね。
変形性肘関節症
変形性肘関節症は、肘の軟骨がすり減って関節が変形してしまう症状です。
スポーツや重労働で肘を酷使してきた方、または過去に肘を骨折したり脱臼したりした経験がある方に多く見られます。
軟骨がすり減ると、骨同士がこすれ合って痛みが出るようになるんですね。
変形性肘関節症の特徴
- 肘を曲げ伸ばしするときに引っかかる感じがする
- 朝起きたときに肘がこわばっている
- 肘を完全に伸ばせない、または曲げられない
- 動かすとゴリゴリと音がする
若いころに野球やバレーボール、柔道などのスポーツをしていた方は、肘への負担が蓄積していることが多いんです。
加齢とともに症状が現れやすくなるため、40代以降で朝の肘痛に悩まされる方も少なくありません。
肘部管症候群
肘部管症候群は、肘の内側を通る尺骨神経が圧迫されることで起こる症状です。
肘の内側が痛むだけでなく、小指や薬指にしびれを感じることもあるんですね。
肘部管症候群になりやすい習慣
- デスクワークで長時間肘をついている
- 横向きで寝るときに肘を深く曲げている
- 電話を肘で挟んで話す癖がある
- 肘を曲げた姿勢で作業を続ける
神経が圧迫されているため、痛みだけでなくしびれや感覚の鈍さを伴うのが特徴です。
放置すると手の筋肉が痩せてきたり、細かい作業がしにくくなったりすることもあるので、早めの対処が大切なんですね。
寝起きの肘痛を放置するリスク
「たかが肘の痛みだから、そのうち治るだろう」と思って放置していませんか?
実は、肘の痛みを我慢し続けると、思わぬリスクがあるんです。
痛みの慢性化
炎症を起こしている腱や関節を休ませずに使い続けると、炎症がどんどん悪化してしまいます。
すると、痛みが慢性化して、ちょっとした動作でも痛みを感じるようになってしまうんですね。
最初は朝だけだった痛みが、日中も続くようになったら要注意です。
関節の可動域制限
痛みをかばって肘を動かさないでいると、関節が固まってしまうことがあります。
変形性肘関節症が進行すると、肘を完全に伸ばせなくなったり曲げられなくなったりして、日常生活に支障をきたすこともあるんです。
洗顔や食事、着替えなどの基本的な動作がしにくくなると、本当に困りますよね。
神経障害のリスク
肘部管症候群を放置すると、神経の圧迫が続いて神経自体が傷んでしまうことがあります。
そうなると、手術をしても完全には元に戻らない可能性もあるんですね。
小指や薬指のしびれを感じたら、早めに整形外科を受診することをおすすめします。
2週間以上続く痛みは受診を
一般的に、肘の痛みが2週間以上続く場合は、整形外科での診察を受けた方がいいと言われています。
医師による診察で、レントゲンやMRIなどの検査を受ければ、正確な診断がつきます。
早期発見・早期治療が、痛みを長引かせないための鍵なんですね。
自分でできる肘痛の対処法と予防策
では、寝起きの肘痛に対して、私たちはどんなことができるのでしょうか?
安静にして負担を減らす
まずは、痛みを感じる動作をできるだけ控えることが大切です。
無理して使い続けると、炎症が悪化してしまいますからね。
重い物を持つのを避けたり、家事の分担を家族にお願いしたりするのも一つの方法です。
テーピングやサポーターで固定する
テーピングや肘用のサポーターを使うと、腱への負担を軽減できるんです。
特にテニス肘用のサポーターは、肘の少し下を圧迫することで腱にかかる力を分散させてくれます。
薬局やスポーツ用品店で手に入りますから、試してみる価値はありますよね。
ストレッチで筋肉をほぐす
肘周辺の筋肉や腱を優しくストレッチすることで、柔軟性を保つことができます。
朝起きたときや仕事の合間に、以下のようなストレッチを取り入れてみてください。
簡単な肘のストレッチ
- 腕を前に伸ばして、反対の手で手のひらを手前に引く(手首伸展のストレッチ)
- 腕を前に伸ばして、手の甲を押さえて手首を曲げる(手首屈曲のストレッチ)
- 肘をゆっくり曲げ伸ばしして、関節の動きをなめらかにする
無理に伸ばすと逆効果なので、痛みを感じない範囲でゆっくり行うのがポイントです。
姿勢を見直す
デスクワーク中の姿勢を改善するだけでも、肘への負担は大きく変わります。
机の高さや椅子の高さを調整して、腕が自然な角度になるようにしましょう。
マウスやキーボードの位置も、手首に負担がかからないように工夫してみてくださいね。
休憩をこまめに取る
長時間同じ動作を続けないように、こまめに休憩を挟むことも大切です。
1時間作業したら、5分くらい手を休めて、軽くストレッチをする習慣をつけるといいですね。
スマホを使うときも、時間を決めて休憩を入れるようにしましょう。
スマホやパソコンの使い方を工夫する
スマホを見るときは、できるだけ両手で持つようにしたり、スタンドを使って手に持たなくてもいいようにしたりするのもおすすめです。
パソコン作業では、手首を浮かせずにリストレストを使うと、腱への負担が減りますよ。
温める・冷やす
急性期の炎症がある場合は、アイシングで冷やすと痛みが和らぐことがあります。
一方、慢性的な痛みの場合は、温めて血流を良くする方が効果的な場合もあるんです。
どちらがいいかは症状によるので、分からない場合は医師に相談してみてくださいね。
睡眠中の姿勢を工夫する
横向きで寝るときは、抱き枕などを使って肘に体重がかからないようにするといいですよ。
腕を枕の下に入れる癖がある方は、意識して仰向けで寝る練習をしてみるのもいいかもしれませんね。
医療機関での治療法
自分での対処で改善しない場合は、整形外科で専門的な治療を受けることができます。
保存療法
多くの場合、まずは保存療法から始めます。
- 消炎鎮痛剤の内服や湿布
- 理学療法(リハビリ)
- テーピングや装具療法
これらの方法で、痛みが和らいでくることが多いんですね。
注射療法
保存療法で改善しない場合は、ステロイド注射やヒアルロン酸注射を行うこともあります。
炎症を抑えたり、関節の潤滑を良くしたりする効果が期待できます。
手術療法
症状が重度で、日常生活に大きな支障が出ている場合は、手術を検討することもあります。
腱の修復や神経の減圧、関節の清掃などが行われます。
ただし、手術が必要になるケースは多くはないので、まずは保存療法をしっかり続けることが大切なんですね。
まとめ:寝起きの肘痛は早めの対処がカギ
寝起きに肘が痛む原因は、テニス肘やゴルフ肘、スマホ肘、変形性肘関節症、肘部管症候群など、腱や関節の炎症によるものがほとんどです。
日常生活での繰り返しの動作、スマートフォンやパソコンの長時間使用、加齢による組織の変化、そして睡眠中の姿勢などが原因となっているんですね。
朝起きたときに痛みが強く出るのは、睡眠中の血流低下や関節のこわばりが関係しています。
痛みを放置すると慢性化したり、関節の可動域が制限されたり、神経障害につながったりするリスクがあるので、2週間以上痛みが続く場合は整形外科を受診しましょう。
自分でできる対処法としては、安静、テーピング、ストレッチ、姿勢改善、こまめな休憩、スマホやパソコンの使い方の工夫などがあります。
医療機関では、保存療法を中心に、必要に応じて注射や手術も検討されます。
痛みは体からのサインです。
無理をせず、早めに対処することで、快適な毎日を取り戻すことができますよ。
今日から始められる小さな一歩
「肘が痛いけど、忙しいからつい我慢してしまう」という気持ち、よく分かります。
でも、あなたの体は一つしかありませんし、大切にしてあげたいですよね。
まずは今日から、できることを一つずつ始めてみませんか?
パソコン作業の合間に5分だけストレッチをしてみる、スマホを見る時間を少し減らしてみる、家族に家事を手伝ってもらう……小さなことでいいんです。
もし痛みが続いているなら、勇気を出して整形外科に相談してみてください。
専門家に診てもらうと、「なんだ、こうすればよかったのか」と安心できることも多いんですよ。
あなたの肘が少しでも楽になって、痛みを気にせず朝を迎えられる日が来ることを願っています。
一緒に、健やかな毎日を取り戻していきましょうね。