
「胸腔ドレナージを入れることになった」と聞いて、真っ先に気になるのが「痛いのかな?」ということではないでしょうか。
ネットで調べると「痛かった」という体験談も目にするし、でも医療者向けの資料では詳しく書いていなかったり、不安になりますよね。
この記事では、胸腔ドレナージの痛みについて、どの場面でどんな痛みがあるのか、どれくらい続くのか、そして痛みを和らげるために医療現場で行われている工夫や、私たち患者側ができることまで、できるだけ丁寧にお伝えしていきますね。
これから処置を受ける方も、ご家族の方も、少しでも心の準備ができて安心していただけたら嬉しいです。
胸腔ドレナージは痛いの?結論から言うと...

結論から申し上げると、胸腔ドレナージには痛みが伴うことが多いとされています。
医療者向けの資料でも「ドレーン挿入による痛みは強い」と明記されていて、痛み自体は"あるもの"として扱われているんですね。
ただし、適切な痛み止めを使えば、多くの場合コントロールできる痛みでもあります。
痛みを感じやすい場面としては、主に以下のようなタイミングがあるとされています。
- 局所麻酔の注射をするとき
- チューブを通すとき(麻酔が不十分な場合)
- 麻酔が切れた後から数日間、挿入部や胸の奥の痛み
- 体を動かしたとき(寝返り・起き上がり・咳・深呼吸など)
外傷性気胸のマニュアルでは「ドレーン挿入による痛みは強いため、適切な鎮痛薬を定期的に投与」と記載されているほどなんですね。
でも心配しすぎないでください。
今の医療では痛みを和らげる様々な方法が用意されていて、我慢せずに伝えれば適切な対応をしてもらえますから。
なぜ胸腔ドレナージは痛いと感じるのか?
「なぜこんなに痛いって言われるんだろう?」って気になりますよね。
痛みの理由を知っておくと、少し心の準備ができるかもしれません。
胸腔には痛みに敏感な膜がある
私たちの胸腔には「壁側胸膜」という膜があるんですね。
この膜、実は痛みにとても敏感な部分なんです。
呼吸器外科医の解説によると、この壁側胸膜が刺激されると強い痛みを感じるとされています。
ドレーンを入れるときにこの膜を通過するので、どうしても刺激が加わってしまうんですね。
多くの組織を通過する必要がある
胸腔ドレーンは、肋骨と肋骨の間から入れていくのですが、その過程で様々な組織を通っていきます。
皮膚・筋肉・肋間筋・胸膜など多層の組織を貫くため、組織損傷に伴う炎症痛も出てくるとされています。
傷が治っていく過程でも、それぞれの組織で炎症が起きているわけですから、痛みを感じやすいんですね。
体を動かすたびにチューブが刺激する
チューブが入っている間は、呼吸や体の動きでチューブが動くことがあります。
そうすると挿入部や胸膜が刺激されて、痛みを感じやすくなるんですね。
寝返りを打つとき、咳をするとき、深呼吸をするとき...日常の何気ない動作でも痛みを感じることがあるとされています。
まれに合併症が起きることも
頻度は高くないのですが、時に肺や血管が損傷したり、感染などの合併症を起こすこともあるとされています。
その場合は痛みが強くなることがあるので、急に痛みが増したり、息苦しさや発熱を伴う場合は、すぐに医療スタッフに伝えることが大切なんですね。
痛みはどれくらいの期間続くの?
「どれくらい我慢すればいいのかな?」って気になりますよね。
痛みの期間や強さについて、実際の患者さんの体験談や医療現場の情報をもとにお伝えしていきますね。
挿入直後から1日目が最も辛い時期
患者さんの体験談では、「挿入直後から1日目は夜も眠れず、寝返りも打てないほど痛い」という声があります。
痛み止めの内服だけでは足りず、点滴や座薬も必要だったという方もいらっしゃるんですね。
この時期が最も痛みが強い時期だと思っていただければよいかもしれません。
24時間から数日で徐々に和らいでくる
体験談によると、24時間ほど経つと痛みが和らいできたという方もいらっしゃいます。
クリニカルパスでは「手術後2日目くらいをピークに、その後徐々に軽減」と説明されているんですね。
時間とともに痛みは軽くなっていくということを知っておくと、少し希望が持てるかもしれませんね。
ドレーンが抜けるとかなり楽になる
多くの解説で「管が抜けるとかなり楽になる」と説明されています。
ドレーンは数日で抜去できることが多いので、その後は退院という経過をたどることが一般的とされています。
抜いた後も少し違和感は残るかもしれませんが、チューブが入っている時とは比べものにならないくらい楽になるそうですよ。
まれに長引く痛みもある
一部のケースでは、肋骨周囲の神経に触れた影響で「脇腹のピリピリ感」がしばらく続くことがあるとされています。
湿布や保温である程度和らぐそうですが、残ることもあるんですね。
もしこういった症状が続く場合は、遠慮せずに医療スタッフに相談してくださいね。
具体的にどんな痛み対策が行われているの?
「痛みがあるのはわかったけど、何か対策はないの?」と思われますよね。
実は医療現場では、痛みを和らげるための様々な工夫が行われているんです。
局所麻酔を奥までしっかり届かせる
呼吸器外科医の解説によると、皮膚だけでなく、最も痛みを感じやすい奥の壁側胸膜までしっかり局所麻酔すれば、その後の処置はほとんど痛みなく受けられるとされています。
経験豊富な医師は、この麻酔の打ち方にとても気を配っているんですね。
ただし麻酔効果は1時間ほどで切れることを前提に、あらかじめ飲み薬の鎮痛薬も用意しておくと説明されています。
鎮痛薬を「あらかじめ」定期的に使う
これは大切なポイントなのですが、痛くなってから薬を飲むのではなく、あらかじめ定期的に鎮痛薬を投与するという考え方が推奨されているんですね。
外傷性気胸のマニュアルでは「アセトアミノフェン500mgを毎食後定期投与」といった具体的な記載があります。
痛みが強い場合は、内服だけでなく点滴や座薬を併用することもあるとされています。
「我慢しなくていいんだ」ということを覚えておいてくださいね。
持続的な痛み止めを使うこともある
大学病院などでは「痛み止めのチューブが背中側に入っています」という説明があり、硬膜外鎮痛など持続的な痛み止めを使うケースもあるんですね。
これは背中の方から細いチューブを入れて、そこから持続的に痛み止めのお薬を流す方法です。
特に痛みが強くなりそうな場合や、手術と同時に行う場合などに検討されることがあるとされています。
体位や枕で痛みを和らげる工夫
看護師さんたちは、体位調整や枕の使用といった細やかな配慮で痛みを和らげてくれます。
挿入部が圧迫される体位を避けたり、痛む部位に柔らかい枕を当てたりするんですね。
これだけでもずいぶん楽になることがあるそうですよ。
新しい治療選択肢も研究されている
原発性自然気胸の一部では、「胸腔ベント」という小さなカテーテルで空気を抜く方法が、従来の胸腔ドレナージより痛みや入院期間が有意に少ないという研究報告があるんですね。
ただし適応となる症例は限られていて、すべての気胸に使えるわけではありません。
でも医療は日々進歩していて、より痛みの少ない方法が研究されているということは、希望が持てますよね。
私たち患者側ができる痛み対策は?
医療スタッフの努力だけでなく、私たち自身にもできることがあるんですよ。
何より大切なのは「我慢せずに伝える」こと
多くの資料で「痛みがあればすぐに医療スタッフに伝えてほしい」と強調されています。
「これくらい我慢しなきゃ」と思わなくて大丈夫です。
痛みを伝えることで、鎮痛薬の種類を変えたり、量を調整したり、体位を工夫したり、様々な対応をしてもらえるんですね。
特に以下のような場合は、すぐに伝えてくださいね。
- 痛みが急に強くなった
- 息苦しさを伴う
- 発熱がある
- 傷口から液が漏れたり、赤く腫れたりしている
これらは合併症の可能性があるので、遠慮せずに受診することが大切とされています。
動き方を工夫してみる
体を動かすときに痛みを感じやすいのですが、可能な範囲で早期離床・歩行を進めると回復が早まるとされています。
矛盾しているようですが、動かなさすぎるのも良くないんですね。
ポイントは「痛くない範囲で少しずつ」です。
寝返りを打つときは、痛くない方を下にして、ゆっくりと動く。
起き上がるときは、一度横向きになってから起き上がる。
こういった工夫で、痛みを最小限にしながら体を動かすことができるかもしれませんね。
呼吸の仕方を教えてもらう
深呼吸や咳をするときに痛みを感じやすいのですが、肺の機能を保つためにはこれらも大切なんです。
看護師さんが「痛くない呼吸の仕方」「咳をするときに患部を手で支える方法」などを教えてくれることがありますよ。
遠慮せずに聞いてみてくださいね。
リラックスできる環境を整える
痛みは精神的な要素にも影響されるとされています。
好きな音楽を聴いたり、家族や友人と話したり、できる範囲でリラックスできる環境を整えることも、痛みを和らげる一助になるかもしれませんね。
まとめ:胸腔ドレナージの痛みは適切に対処できる
ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。
改めて整理すると、胸腔ドレナージには痛みが伴うことが多いというのが現実です。
特に挿入直後から数日間は痛みを感じやすく、寝返りや咳などの動作でも痛むことがあるんですね。
でも、適切な痛み止めを使えば、多くの場合コントロールできる痛みでもあります。
医療現場では、局所麻酔を奥までしっかり届かせたり、鎮痛薬を定期的に投与したり、体位を工夫したりと、様々な痛み対策が行われているんですね。
私たち患者側も、我慢せずに痛みを伝えること、動き方を工夫すること、リラックスできる環境を整えることで、痛みと上手に付き合っていけるかもしれません。
時間とともに痛みは軽くなっていきますし、ドレーンが抜けるとかなり楽になるとされています。
これから処置を受けるあなたへ
もしあなたがこれから胸腔ドレナージを受けることになって、この記事にたどり着いたのだとしたら、きっと不安でいっぱいだと思います。
それは当然のことですよね。
でも、痛みがあることを知った上で心の準備をして、適切な対処法を知っておくことで、少しは不安が和らぐのではないでしょうか。
医療スタッフは、あなたの痛みを和らげるために最善を尽くしてくれます。
だから、遠慮せずに「痛い」と伝えてくださいね。
それは決して弱音を吐いているわけではなく、適切な治療を受けるための大切なコミュニケーションなんです。
あなたの体を治すための処置です。
医療スタッフと一緒に、痛みと上手に付き合いながら、回復に向かっていってくださいね。
応援していますよ。