肘をぶつけた後、ずっと痛いのはなぜ?【知恵袋】

肘をぶつけた後、ずっと痛いのはなぜ?【知恵袋】

肘をぶつけた後に痛みが長く続くのは、単なる打撲ではなく、骨折や神経の障害、腱の炎症など、医師の診察が必要な状態が隠れているかもしれません。 この記事では、肘の痛みが続く主な原因と、いつ病院へ行くべきか、そして自宅でできるセルフケアの方法をご紹介します。 正しい対処法を知ることで、痛みから解放される道筋が見えてきます。

肘をぶつけてからずっと痛い場合は、医師の診察が必要な可能性が高い

肘をぶつけてからずっと痛い場合は、医師の診察が必要な可能性が高い

肘をぶつけた後に痛みが1〜2週間以上続く場合は、骨折や神経障害、腱の損傷など、治療が必要な状態が隠れていることがあります。 自己判断で様子を見続けるのではなく、整形外科での検査を受けることが大切です。

多くの人は、肘をぶつけると「しばらくすれば治るだろう」と考えてしまいますね。 確かに、軽い打撲であれば数日で痛みが引くこともあります。 しかし、痛みがずっと続く場合は、単純な打撲ではない可能性が高いのです。

肘は複雑な構造をしており、骨、神経、腱、関節など、多くの重要な組織が集まっています。 ぶつけた時の衝撃の大きさや、当たった位置によって、様々な損傷が起こる可能性があります。 そのため、痛みが続く場合は早めに専門医の診察を受けることが、症状の悪化を防ぐためにも重要です。

肘をぶつけた後に痛みが続く、主な原因とは

肘の痛みが長引く場合、考えられる原因は複数あります。 それぞれの原因を理解することで、自分の症状がどのような状態かを判断する手助けになるでしょう。

1. 骨折やひびが入っている場合

肘をぶつけた後に痛みが続く場合、見逃されやすい骨折の可能性があります。

特に注意が必要なのは、レントゲン撮影の際に線がはっきり見えない骨折です。 「大したことではないと思っていたのに、実は骨に細かなひびが入っていた」というケースも珍しくありません。

  • 肘や前腕が大きく腫れている
  • 肘をほとんど動かせない、または動かすと激痛がする
  • 肘の形が明らかにおかしい、変形して見える

このような症状が見られる場合は、すぐに整形外科を受診することをお勧めします。

2. 神経の障害(尺骨神経の損傷)

肘の内側をぶつけた場合、「ファニーボーン」と呼ばれる尺骨神経が刺激される可能性があります。

尺骨神経はぶつけた時に「ビリッ」とした痛みを引き起こす神経ですが、その後も症状が続く場合は注意が必要です。

  • 肘の内側の痛みが続いている
  • 小指や薬指にしびれや感覚低下がある
  • 物をつまみにくい、握力が低下している

これらの症状が見られる場合、肘部管症候群という、肘部で尺骨神経が圧迫される病気の可能性があります。 放置すると手の機能低下が進むため、早めの診察が重要です。

3. 関節内の損傷と変形性肘関節症

肘をぶつけたことがきっかけで、肘関節の軟骨が傷つくことがあります。

初めはそれほど症状が目立たなくても、その後変形性肘関節症として痛みや動きの制限が続くことがあります。

軟骨は自然には再生しないため、ぶつけた時点での損傷が、その後の痛みの原因になる可能性があるのです。

4. 肘頭滑液包炎(肘の後ろの腫れ)

肘をぶつけた後、肘の後ろが腫れて熱を持ち、押すと痛い場合は、滑液包(クッションの役割をする袋)の炎症が疑われます。

この場合、打撲をきっかけに痛みが慢性化することもあります。 特に、その後も肘をつく癖がある人は、症状が長引きやすいです。

5. 腱や筋肉の炎症(テニス肘やゴルフ肘)

ぶつけたことをきっかけに、その後の日常生活での反復動作によって腱に負担がかかり続けることがあります。

特に以下のような動作が多い場合は注意が必要です。

  • 家事(掃除や料理など)
  • パソコンやスマートフォン操作
  • スポーツやトレーニング
  • 物を持つ、ひねるなどの作業

このような動作で特定の部位に痛みが強く出る場合、腱の炎症の可能性があります。

6. 炎症性の関節炎との合併

打撲がきっかけというより、もともとの体質や病気が関係していることもあります。

痛風や関節リウマチでは、肘だけでなく他の関節にも腫れや痛みが出ることがあり、肘の痛みが続く原因になる可能性があります。

すぐに整形外科を受診すべき危険な症状とは

肘をぶつけた後、以下のような症状がある場合は、できるだけ早く整形外科(または救急)を受診してください。

受診が必要な症状チェックリスト

  • 肘や前腕が大きく腫れている、内出血が強い
  • 肘をほとんど動かせない、動かすと激痛がある
  • 肘の形が明らかにおかしい、変形している
  • 小指や薬指のしびれ、感覚低下、手に力が入りにくいなどの神経症状がある
  • 夜も眠れないほど痛む、または日ごとに悪化している
  • 発熱や全身のだるさを伴う

これらの症状がある場合、骨折や神経障害、感染症など、医師の治療が必要な状態である可能性が高いです。 自己判断で対処せず、医療機関を受診することをお勧めします。

軽度の痛みと思われる場合のセルフケア方法

肘をぶつけた直後で、以下の条件に当てはまる場合は、自宅でのセルフケアを検討できます。 ただし、痛みが改善しない場合は医師の診察を受けてください。

セルフケアを検討できる条件

  • 打撲後数日以内である
  • 腫れが軽い
  • 肘をゆっくりなら曲げ伸ばしできる
  • しびれや筋力低下がない

冷却と安静

肘をぶつけた直後は、患部を冷やすことが重要です。

  • 氷、または冷却パックを使用して患部を冷やす
  • 冷却時間は24〜48時間程度を目安に
  • 直接肌に当てず、タオルを間に挟む

冷却することで、腫れや痛みを軽減できます。

痛み止めの使用

市販の痛み止め(アセトアミノフェンやNSAIDsなど)を使用する場合は、添付文書の指示に従って短期間のみ使用してください。

長期間の使用は副作用のリスクが高まるため、注意が必要です。

安静と動作の制限

痛みが出る動作は避け、肘をなるべく動かさないようにしましょう。

  • 肘を動かさない姿勢を保つ
  • 重い物を持たない
  • 肘をぶつけた部位に外部からの刺激を与えない

経過観察の目安:いつまで様子を見て大丈夫?

肘をぶつけた後、セルフケアで対処している場合、どのくらいの期間、様子を見ても大丈夫なのでしょうか。

1週間での改善の見通し

通常の打撲であれば、1週間程度で痛みや腫れが明らかに改善し始めます。

この時点で改善が見られない場合は、医師の診察を受けることをお勧めします。

1〜2週間で医師の診察を受けるべき場合

以下のような場合は、1〜2週間経った時点で医師の診察を受けてください。

  • 痛みがほとんど変わらない、または悪化している
  • 日常生活(家事や仕事)で支障が出ている
  • 動作時の痛みが強い

これらの場合は、骨折や神経障害、腱の損傷が隠れていないか確認するために、レントゲンやMRIなどの検査が必要になる可能性があるからです。

肘をぶつけた後の痛みを予防・悪化させないための日常生活での注意点

肘をつく姿勢を避ける

特に神経圧迫や滑液包炎の症状がある場合、肘をつく習慣は症状を悪化させる可能性があります。

  • デスクで肘を強くつかない
  • 長時間同じ姿勢で肘をつき続けない
  • 肘に体重をかけない工夫をする

パソコン作業やスマートフォン操作の工夫

現代人にとって避けられない作業ですが、以下のポイントに注意しましょう。

  • 肘を強く曲げたままにしない
  • 肘に体重をかけない(アームレストやクッションを活用)
  • 定期的に肘を伸ばして休息させる
  • キーボードやマウスの位置を調整して肘への負担を減らす

回復後の負荷を段階的に上げる

痛みが落ち着いた後も、無理は禁物です。

  • 重い物を急に持ち上げない
  • ひねる作業は少しずつ負荷を上げていく
  • 同じ動作の繰り返しは、回数や時間を段階的に増やす

焦らず、段階的に日常生活を戻していくことが大切です。

具体例:肘をぶつけた後の痛みが続くケース

ケース1:仕事中に机の角に肘をぶつけた場合

症状の経過

ぶつけた直後は強い痛みを感じるものの、数時間で痛みは引く。 しかし、翌日には肘の腫れが目立つようになり、その後も痛みが続いている。

考えられる原因と対処法

この場合、以下の可能性が考えられます。

  • 滑液包炎:肘の後ろが腫れている場合、可能性が高い
  • 軽い骨折やひび:腫れが続く場合、詳しい検査が必要

対処法としては、まず冷却と安静。 3〜5日経っても腫れが引かない場合は、整形外科でレントゲン検査を受けることをお勧めします。

ケース2:転倒時に肘の内側をぶつけた場合

症状の経過

ぶつけた時に「ビリッ」とした痛みを感じた。 その後、小指と薬指にしびれが出て、それが続いている

考えられる原因と対処法

この場合、尺骨神経の損傷や圧迫が強く疑われます。

神経の障害は、放置すると手の機能低下が進行する可能性があります。 できるだけ早く整形外科を受診して、神経伝導速度検査(NCS)や筋電図検査(EMG)などの詳しい検査を受けることをお勧めします。

ケース3:肘をぶつけた後、数週間経ってから物を持つ時に痛むようになった場合

症状の経過

初めは打撲による腫れと痛みがあったが、1週間程度で治まったと思っていた。 しかし、その後、物を持つなどの特定の動作で肘に痛みが走るようになった

考えられる原因と対処法

この場合、腱や筋肉の炎症、または関節内の損傷の可能性があります。

打撲後の回復過程で、無理に日常活動に戻ったことで、腱に新たな負担がかかっている可能性が考えられます。 肘を使う動作を制限し、整形外科で詳しく診察してもらうことをお勧めします。 医師の指導の下で、リハビリテーションを行うことで回復を促進できます。

肘をぶつけた後の痛みが続く場合のまとめ

肘をぶつけた後にずっと痛い場合は、単なる打撲ではなく、医学的な治療が必要な状態が隠れている可能性が高いです。

骨折、神経障害、腱の損傷、滑液包炎など、様々な原因が考えられます。

重要なポイントは以下の通りです。

  • 1〜2週間以上痛みが続く場合は、医師の診察を受けることが重要
  • 神経症状(しびれなど)がある場合は、早急な受診が必要
  • 肘をつく習慣や反復動作は症状を悪化させるため、避けるべき
  • セルフケアは軽度の打撲のみであり、過信は禁物

症状の程度によって、適切な対処法は異なります。 自己判断だけに頼らず、必要に応じて専門医の指導を受けることが、早期の回復につながります。

肘の痛みから解放されるために、今あなたにできること

肘をぶつけた後に痛みが続く状態は、本当に辛いものですね。 仕事や家事、趣味の活動まで、様々な場面で支障が出てしまいます。

大切なのは、早めに対応することです。

もし現在、肘の痛みが続いているなら、この記事で紹介した「受診が必要な症状」に当てはまるか、もう一度確認してみてください。

症状に心当たりがあれば、ためらわずに整形外科を訪れることをお勧めします。 医師の診察を受けることで、正確な診断を得られ、適切な治療を開始できます。

もし軽度の症状だと思われる場合でも、1〜2週間経っても改善しなければ、医師の診察を受けてください。

肘の痛みは、早期の対処で大きく改善する可能性があります。 まずは自分の症状をしっかり把握し、必要に応じて医療機関に相談することが、痛みのない日常生活へ向けた第一歩となるのです。

あなたが一日も早く肘の痛みから解放され、快適な生活を取り戻すことを心から願っています。

キーワード: 肘 ぶつけた ずっと痛い