
地震大国である日本に住んでいて、「地震保険って本当に必要なの?」と疑問に思ったことはありませんか?
確かに地震保険は保険料が高く、補償も限定的なため、「いらない」と考える人も少なくありません。
しかし、一概に不要とは言い切れないのが現実です。
この記事では、地震保険が本当にいらないのかどうかを、最新のデータと専門家の見解を基に詳しく解説します。
あなたの住環境や経済状況に合わせた判断基準も具体的にお示ししますので、きっと納得のいく答えが見つかるはずです。
結論:地震保険の必要性は個人の状況によって判断すべき

地震保険が「いらない」かどうかは、あなたの住環境や経済状況によって大きく異なります。
2023年度の全国平均付帯率は約70%に上っており、多くの専門家が加入を推奨しています。
ただし、以下のような状況の方は加入を慎重に検討する必要があります。
- 十分な貯蓄があり、住宅の再建費用を自己負担できる
- 地震リスクが低い地域に住んでいる
- 耐震性の高い住宅に居住している
- 住宅ローンが完済済み、または残債が少ない
一方で、住宅ローンがある方や地震リスクの高い地域にお住まいの方は、生活再建資金として地震保険の加入を検討することを強くおすすめします。
地震保険が「いらない」と言われる理由
補償限度額の制約
地震保険最大の問題点は、火災保険の補償額の30~50%が上限という補償限度額の低さです。
例えば、火災保険で2,000万円の補償を設定していても、地震保険では最大1,000万円までしか補償されません。
また、損害の程度によって支払われる保険金も異なります。
- 全損:地震保険金額の100%
- 大半損:地震保険金額の60%
- 小半損:地震保険金額の30%
- 一部損:地震保険金額の5%
実際の被害では、全損よりも一部損や半損のケースが多いため、十分な補償を受けられない場合があります。
保険料の負担が重い
地震保険の保険料は、地域の地震リスクによって大きく異なりますが、全国的に見ても決して安くありません。
特に東京都や静岡県などの地震リスクが高い地域では、年間保険料が数万円になることも珍しくありません。
長期的に考えると、かなりの金額になるため、その分を貯蓄に回した方が良いのではないかという意見もあります。
適用範囲の限定
地震保険は、地震・噴火・津波による損害のみが対象で、台風や豪雨による被害は対象外です。
また、建物の老朽化による損害や、地震に関連しない火災なども補償されません。
このような限定的な適用範囲に対して、高い保険料を支払うことに疑問を感じる方も多いのです。
地震保険加入を検討すべき具体的なケース
住宅ローンが残っている場合
住宅ローンがある方は、地震保険への加入を強く検討すべきです。
地震で家が損壊しても、住宅ローンの返済義務は残ります。
仮に全壊して住めなくなっても、ローンは継続して支払わなければなりません。
さらに新しい住居費用も必要になるため、二重の負担に苦しむことになります。
地震保険があれば、少なくとも当面の生活費や住居確保の資金として活用できます。
地震発生予想エリアに居住している場合
以下の地域にお住まいの方は、30年以内にM7クラスの地震発生確率が高いとされています。
- 南関東エリア(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
- 中部近畿エリア(愛知県、静岡県、和歌山県など)
- 南海トラフ周辺(四国、九州の太平洋側)
内閣府のデータによると、これらの地域では地震発生リスクが非常に高く、専門家も地震保険の加入を推奨しています。
特に津波被害が想定される沿岸部や、木造住宅密集地域では、延焼や津波による甚大な被害が予想されるため、地震保険の重要性が高まります。
収入が不安定な職業の場合
自営業者やフリーランス、契約社員など、収入が不安定な方は地震保険の加入を検討すべきです。
大地震が発生すると、経済活動が一時的に停止し、収入が減少または途絶える可能性があります。
会社員であっても、勤務先が被災すれば給与に影響が出る場合もあります。
地震保険は、そうした収入減少リスクに対する備えとしても機能します。
特に家族を養っている方や、貯蓄が十分でない方にとっては、生活再建の重要な資金源となります。
地震保険が不要と考えられるケース
十分な貯蓄がある場合
住宅の再建費用を自己資金で賄える程度の貯蓄がある方は、地震保険が不要な場合があります。
一般的な住宅の再建費用は2,000万円~3,000万円程度とされているため、この金額以上の貯蓄があれば、地震保険に頼る必要性は低くなります。
ただし、貯蓄があっても、それを住宅再建にすべて使ってしまうと、その後の生活資金が不足する可能性も考慮する必要があります。
地震リスクが低い地域の場合
地震保険料率が最も低い地域(北海道、青森県、秋田県など)にお住まいで、かつ地盤が安定している場合は、地震保険の必要性は相対的に低くなります。
ただし、日本全国どこでも地震のリスクはゼロではないため、完全に不要とは言い切れません。
ハザードマップを確認して、具体的なリスクを把握することが重要です。
新耐震基準の鉄筋コンクリート造の場合
1981年以降の新耐震基準で建築された鉄筋コンクリート造の建物にお住まいの方は、地震による倒壊リスクが比較的低いとされています。
特に免震構造や制震構造を備えた建物であれば、大地震でも大きな損害を受ける可能性は低くなります。
こうした高耐震性能の住宅では、地震保険の必要性を慎重に検討する余地があります。
公的支援制度との比較検討
被災者生活再建支援制度の限界
日本には被災者生活再建支援制度という公的支援がありますが、その支援額は限定的です。
最大でも300万円程度の支援に留まり、住宅の完全な再建には到底足りません。
公的支援は最低限の生活保障であり、地震保険がその不足分を補う役割を果たします。
住宅ローンの救済措置
金融機関によっては、自然災害による被災者に対して住宅ローンの返済条件を緩和する措置もあります。
しかし、これは一時的な救済措置であり、最終的には返済しなければなりません。
地震保険があれば、こうした債務負担を軽減できる可能性があります。
まとめ:あなたの状況に合わせた判断が重要
地震保険が「いらない」かどうかは、一概には言えません。
重要なのは、あなた自身の住環境、経済状況、リスク許容度を総合的に考慮して判断することです。
住宅ローンがある方、地震リスクの高い地域にお住まいの方、収入が不安定な方は、地震保険への加入を検討すべきでしょう。
一方で、十分な貯蓄があり、地震リスクが低い地域の耐震性の高い住宅にお住まいの方は、地震保険が不要な場合もあります。
2023年度の付帯率70%という数字が示すように、多くの人が地震保険の必要性を感じています。
まずはハザードマップで地震リスクを確認し、保険料の試算を行って、具体的に検討してみることをおすすめします。
地震はいつ起こるかわからない自然災害です。
後悔のない選択をするためにも、専門家に相談したり、複数の保険会社で見積もりを取るなど、十分な情報収集を行った上で判断しましょう。
あなたとあなたの家族の安心のために、今一度、地震保険について真剣に考えてみてはいかがでしょうか。