
パスポートを取得する際に、5年用と10年用のどちらを選べばいいか悩んでいませんか?
どちらを選ぶかは、あなたの海外旅行の頻度やライフプラン、そして今後のニーズによって大きく変わってきます。
この記事では、費用面での比較から実際の利便性まで、両者の違いを詳しく解説することで、あなたに最適なパスポートの選択をお手伝いします。
結論:旅行頻度が低いなら10年用、頻繁なら5年用が賢い選択

パスポート選びの結論は、あなたの年間海外旅行頻度によって決まります。
一般的には、年に7回未満の旅行であれば10年用を、年に7回以上の頻繁な旅行をする場合は5年用を選ぶことをお勧めします。
これは単なる費用比較ではなく、ページ消費のペースや更新時の手間を考慮した結論です。
以下で、その理由を詳しくご説明していきます。
パスポート5年と10年の基本的な違いを知ろう
発行条件と費用の違い
日本のパスポートには、年齢によって選択できる種類が異なります。
20歳以上であれば5年用と10年用の両方を選択できますが、20歳未満は5年用のみとなります。
| 項目 | 5年用 | 10年用 |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 全年齢 | 20歳以上のみ |
| 発行費用 | 11,000円 | 16,000円 |
| パスポート色 | 紺色 | 赤色(18歳以上) |
| 査証欄ページ数 | 28ページ | 44ページ |
初期費用だけを見ると、5年用の方が5,000円安いように思えます。
しかし、実際の利用年数を考慮すると、この差は大きく変わってきます。
年間コストから見る比較
費用対効果の点で最も注目すべきは、年間コストです。
| 種類 | 発行費用 | 年間コスト(単純計算) | 1ページあたりのコスト |
|---|---|---|---|
| 5年用 | 11,000円 | 約2,200円/年 | 約393円 |
| 10年用 | 16,000円 | 約1,600円/年 | 約364円 |
驚くことに、10年用の方が年間コストで安くなります。
5年用で11,000円を5年間で割ると年2,200円ですが、10年用で16,000円を10年間で割ると年1,600円になるのです。
つまり、長期的な視点に立つと、10年用の方が経済的に有利なのです。
なぜ10年用を選ぶべき人と5年用を選ぶべき人に分かれるのか
10年用がおすすめの理由
10年用をお勧めするのは、再発行時の手間と費用を大幅に削減できるからです。
パスポート更新時の煩雑さを避けられる
パスポートを5年で切り替える場合、新しいパスポートを取得する際に必要な手続きが発生します。
これには以下のような面倒が伴います:
- 戸籍謄本や写真の再取得が必要
- 市役所や外務省での申請手続き
- パスポート番号が変更される
- 既存のビザが無効になる可能性がある
年間7回未満の旅行頻度であれば、5年で一度パスポートを切り替えるよりも、10年間同じパスポートを使い続ける方が圧倒的に楽です。
電子認証申請の手間が減る
ESTA(アメリカ)やETA(オーストラリア)などの電子認証申請は、パスポート番号が変わると再申請が必要になります。
10年用なら、これらの再申請手続きを10年間避けられるメリットがあります。
5年用がおすすめの理由
一方、5年用をお勧めするのは、旅行頻度が高い場合のページ消費ペースが異なるからです。
ページ消費のペースが速い場合がある
海外旅行を年に7回以上する場合、パスポートのページが不足する可能性があります。
航空乗務員やツアーガイド、出張が多いビジネスマンなど、国境を越える機会が多い人は、10年用であっても6年程度で全ページを使い切ることがあります。
パスポートのページが不足した場合、通常のパスポート更新ではなく、増補という手続きで対応することができます。
増補は40ページを追加する制度で、費用は別途かかりますが、パスポート番号が変わらないメリットがあります。
コスト逆転のリスクを回避
ページ消費が激しい場合、以下のようなコスト逆転が起こる可能性があります:
- 10年用を6年で使い切る
- 増補に費用がかかる
- その後、新しいパスポートを取得する際に追加費用が発生
このような場合は、最初から5年用を選んでいた方が、トータルコストが安くなることがあるのです。
実質利用可能期間の落とし穴
重要な注意点として、パスポートの有効期限が切れていても、多くの国では「残存有効期間が6ヶ月未満」の場合、入国を拒否する国が増えています。
- 5年用:実質利用可能期間は約4.5年
- 10年用:実質利用可能期間は約9.5年
つまり、5年用で取得した場合、最後の6ヶ月はほぼ使えないパスポートになってしまうということです。
このことを考慮すると、10年用の利便性がさらに高まります。
パスポート選択の具体例を見てみよう
例1:年間3回の海外旅行をする会社員
毎年、春休み、夏休み、年末年始に計3回、各地に旅行に行く会社員の場合を考えてみましょう。
おすすめの選択:10年用
この場合は、10年用を選ぶことをお勧めします。
理由は以下の通りです:
- 年3回程度であれば、ページ消費は緩やか
- 10年間、同じパスポート番号でいられる
- ESTA等の再申請手続きが不要
- 年間コストが約600円安い
- パスポート更新の手続き(戸籍謄本取得等)が5年後に必要ない
5年後に「あ、パスポート切れてる」と気づいて、あわてて申請手続きをする手間が省けます。
例2:月1回以上の国際出張があるビジネスマン
営業職で月に1〜2回、海外出張に行くビジネスマンの場合を考えてみましょう。
おすすめの選択:5年用
この場合は、5年用を選ぶ方が適切です。
その理由は以下の通りです:
- 年12〜24回の出張でページ消費が速い
- 10年用でも6年以内に全ページを使い切る可能性がある
- 増補手続きより、5年用を選び直す方がシンプル
- 新しいパスポートは新しい情報を保証する
ページ不足で増補手続きが必要になると、かえって手間が増えてしまいます。
5年用であれば、予測可能なタイミングで新しいパスポートに更新できます。
例3:2年以内に海外赴任予定の20代女性
今後2年以内に海外赴任が決まっている、まだ20代の女性の場合を考えてみましょう。
おすすめの選択:5年用
この場合は、5年用を選ぶことをお勧めします。
理由は以下の通りです:
- 赴任先での婚姻等で名前が変わる可能性がある
- 帰国後の人生設計が不確定
- 5年用なら柔軟に対応できる
- 赴任地でも簡単に更新できる
人生の転機が近い場合は、無理に10年用を選ぶよりも、5年用で一度様子を見るという選択肢もあります。
特に名前や住所が変わる可能性がある場合は、5年用の方が柔軟に対応できるのです。
その他の重要な注意点
パスポート色について
10年用は赤色、5年用は紺色という色の違いがあります。
ただし、これは単なる見た目の違いではなく、相手国による信用度の違いを示す場合もあるとされています。
赤色のパスポートを持つことで、より長期の滞在や就労が認めやすいという利点があるという見方もあります。
ページ増補について知っておこう
パスポートのページが不足した場合、増補という手続きでページを追加できます。
増補は1回限りで、40ページを追加することができます。
ただし以下の点に注意してください:
- 増補手続きに費用がかかる
- パスポート番号は変わらない
- 既存のビザは有効なままになる
- 有効期限は現在のパスポートの失効日まで
つまり、ページ増補してもパスポート自体の有効期限は延長されないということです。
最新情報:2025年時点での変更はない
2025年現在、パスポートの費用や条件に変更はありません。
外務省の基準によると、10年用は16,000円、5年用は11,000円で据え置かれています。
ただし、頻繁旅行者の間では5年用選択が増加傾向にあるとされているため、自分の旅行スタイルをしっかり把握することが大切です。
あなたのライフプランに合わせた選択をしよう
10年用を選ぶべき人:
- 年間海外旅行が7回未満の人
- 今後5年間の人生設計が明確で、大きな変化がない人
- パスポート更新の手続きを最小限にしたい人
- 長期的なコストを抑えたい人
5年用を選ぶべき人:
- 年間海外旅行が7回以上の人
- 国際線の乗務員や出張が多い人
- 今後5年以内に人生の大きな変化が予想される人
- 柔軟に対応できるパスポートを希望する人
重要な注意:
どちらを選んでも、パスポート有効期限の6ヶ月前から新規申請ができます。
更新時期を忘れずに、余裕を持って手続きすることをお勧めします。
パスポート選びで後悔しないために
パスポート選びで最も大切なのは、今後のあなたの旅行計画やライフプランを正直に見つめることです。
「10年用の方が安いから」と安易に選ぶのではなく、以下の点を検討してから判断してください:
- 直近5年間で海外旅行に何回行く予定か
- 仕事の転勤や異動で旅行頻度が変わる可能性はないか
- 結婚や改名などで名前が変わる可能性はないか
- パスポートのページをどの程度消費しそうか
これらを総合的に判断することで、本当に自分に合ったパスポートが見えてきます。
まとめ:パスポート5年と10年、あなたはどちらを選びますか?
パスポートの5年用と10年用の選択は、単なる費用比較ではなく、あなたの生活スタイルとライフプランを反映した決断です。
年間7回未満の旅行なら10年用、年7回以上の頻繁な旅行なら5年用を選ぶという基準が参考になりますが、最終的には以下の要素を総合的に判断してください:
- 旅行頻度とページ消費ペース
- 年間コストの効率性
- パスポート更新時の手間
- 今後の人生設計の変動可能性
- 電子認証の再申請手続き
10年用は長期的に見てコスパが良く、手続きが簡潔というメリットがある一方、5年用は柔軟性が高く、高頻度の旅行に対応できる
どちらを選んでも、あなたの旅行計画に合わせた選択であれば、それが最適な決定なのです。
自分の現在地と将来の計画を見つめ直して、後悔のない選択をしてください。
最後に、背中を押します
パスポート選びで迷っているあなたへ。
どちらを選んでも、間違いではありません。
大切なのは、あなた自身の旅行スタイルと人生設計に誠実に向き合うことです。
もし迷っているのであれば、過去1年間で何回海外に行ったかを数えてみてください。
それが、最も正直なあなたの答えになるはずです。
年に3回未満なら10年用、3回以上なら5年用……
そして、特に中間地点(年4~6回)の場合は、今後5年間でどう変わるかを想像してみてください。
昇進や転職で出張が増える予定があるなら5年用、安定した暮らしが続くなら10年用。
子育てが始まり旅行の頻度が減りそうなら10年用、独立して自由に旅ができるようになるなら5年用。
あなたの人生のストーリーに合わせて、パスポートを選んでください。
その決断が、あなたの次の冒険をより素敵にしてくれるはずです。
さあ、市役所の窓口へ。
あなたにぴったりのパスポートを手に、新しい世界へ飛び出す準備をしましょう!