
住宅ローンを借りようと考えているとき、「みんなはいくら払っているんだろう?」という疑問は誰もが持つものです。 月々の返済額が家計に占める割合、金利が上がったときの影響、そして実際の返済総額……こうした具体的な数字が分からないと、不安で決断できませんよね。 この記事では、日本人の住宅ローン利用者の実態データ、借入額別の返済シミュレーション、そして2026年の最新金利動向までをまとめました。 あなたの家計計画に必要な情報がここにあります。
住宅ローンの月額返済額は変動金利で月8〜20万円台が一般的です

日本人の多くが選択している変動金利の場合、月額返済額は借入額や金利によって変わりますが、一般的には月8万円から20万円台の範囲に収まります。
令和6年度の国土交通省調査によると、新規契約の84.3%が変動金利を選択しており、その傾向は年々上昇しているのが実態です。 つまり、大多数の住宅ローン利用者が変動金利で返済を行っているということですね。
固定金利(全期間固定)を選ぶ方も存在しますが、金利が高い分、月額返済額は変動金利よりも多くなる傾向にあります。
月額返済額の内訳を詳しく見ていきましょう
変動金利の場合の返済額シミュレーション(2025年12月時点の金利)
借入期間35年、元利均等返済を想定した月額返済額の目安は以下のようになります。
| 金利 | 借入3,000万円 | 借入5,000万円 | 借入7,000万円 |
|---|---|---|---|
| 0.775% | 8.2万円 | 13.6万円 | 19.0万円 |
| 1.0% | 8.5万円 | 14.1万円 | 19.8万円 |
| 1.5% | 9.2万円 | 15.3万円 | 21.4万円 |
ご覧のように、金利が0.1%上昇するだけで月額返済額は数千円~数万円増加することがわかります。 特に借入額が大きいほど、金利の影響は顕著です。
固定金利(全期間固定)の場合の返済額シミュレーション
固定金利を選択した場合、月額返済額は以下のようになります。
| 金利 | 借入3,000万円 | 借入5,000万円 | 借入7,000万円 |
|---|---|---|---|
| 1.970% | 9.9万円 | 16.5万円 | 23.1万円 |
| 2.5% | 10.7万円 | 17.9万円 | 25.0万円 |
固定金利は金利が高い分、同じ借入額でも月額返済額が変動金利よりも多くなります。 ただし、金利が上昇してもその影響を受けないというメリットがあります。
なぜ変動金利を選ぶ人が多いのか
変動金利が選ばれる理由
変動金利が新規契約の84.3%を占める理由は、現在の低金利環境と月額返済額の低さにあります。
固定金利よりも金利が低い分、月額返済額を抑えることができるため、購入時点の家計負担が少なくなります。 多くの方が「今のうちに低い返済額でローンを組みたい」という心理から変動金利を選択しているのです。
変動金利のリスク
しかし、変動金利には大きなリスクが存在します。 金利が上昇すると月額返済額が増える可能性があるためです。
例えば、金利が0.775%から1.5%に上昇した場合、借入5,000万円なら月額返済額が13.6万円から15.3万円へと1.7万円も増加することになります。 35年間の返済期間を考えると、この増加分は家計に大きな影響を与えるでしょう。
総返済額で見ると、全体像がより明確になります
変動金利の総返済額
35年間で支払う総返済額(利息を含む)は、以下のようになります。
| 金利 | 借入3,000万円 | 借入5,000万円 | 借入7,000万円 |
|---|---|---|---|
| 0.775% | 3,420万円 | 5,710万円 | 7,990万円 |
| 1.0% | 3,560万円 | 5,930万円 | 8,300万円 |
| 1.5% | 3,860万円 | 6,430万円 | 9,000万円 |
金利0.775%と1.5%を比較すると、借入5,000万円の場合、総返済額が5,710万円から6,430万円へと720万円も増加してしまいます。 利息だけで720万円の差が生まれるのです。
固定金利の総返済額
固定金利の場合の総返済額は以下の通りです。
| 金利 | 借入3,000万円 | 借入5,000万円 | 借入7,000万円 |
|---|---|---|---|
| 1.970% | 4,150万円 | 6,920万円 | 9,690万円 |
| 2.5% | 4,500万円 | 7,510万円 | 1億510万円 |
固定金利2.5%で借入7,000万円の場合、総返済額が1億510万円となり、借入額の3,000万円を超える利息を支払うことになります。 長期的には固定金利の方が利息総額が増える傾向が見られます。
2026年の最新金利動向が月額返済額を左右します
2026年1月時点の金利相場
住宅ローンの金利は常に変動しており、2026年1月時点で新しい動きが起きています。
- 変動金利相場:ネット銀行0.9%~1.2%、大手銀行1.1%~1.3%(2025年比上昇)
- 固定金利(全期間固定)相場:ネット銀行2.08%~3.31%、大手銀行3.01%~3.11%
- フラット35:2.120%(前月比引き上げ予想)
ソニー銀行の固定セレクトが2.576%(前月比+0.255%)、楽天銀行が2.928%(前月比+0.323%)と、固定金利が急速に上昇しているのが現状です。
今後の金利上昇予測
日銀の追加利上げの影響により、今後さらに金利が上昇することが予想されています。
変動金利は2026年4月に約0.25%の上昇が見込まれており、年末までには約1.1%に達する可能性があります。 つまり、現在の変動金利水準からさらに0.3%程度上昇することになるということですね。
大手銀行も2026年1月から固定金利の引き上げを発表しており、変動金利は据え置きではあるものの、近い将来の金利上昇は避けられない状況です。
具体的な返済例で、実際の家計への影響を見てみましょう
例1:30代夫婦、借入3,000万円のケース
子育て中の30代夫婦が借入3,000万円で住宅ローンを組むケースを考えてみましょう。
変動金利0.9%の場合:月額約8.3万円の返済
家計月収が40万円の場合、ローン返済費は約20%となり、一般的な返済比率(20~25%)の範囲内です。 比較的余裕を持った家計計画が可能ですね。
しかし、変動金利が1.5%に上昇した場合:月額約9.2万円へと増加し、家計月収に対する返済比率は約23%に上昇します。 月額0.9万円の負担増加は、子どもの教育費や親の介護費の増加と重なると、家計に大きなストレスを与える可能性があります。
例2:40代世帯主、借入5,000万円のケース
40代の世帯主が5,000万円を借入れるケースです。
変動金利0.9%の場合:月額約14.1万円
月収60万円と仮定すると、返済比率は約23.5%となり、まだ許容範囲内です。
金利が1.5%に上昇すると:月額約15.3万円へと増加し、返済比率が25.5%を超えてしまいます。 さらに、40代後半から50代にかけて世帯収入が減少する可能性も考えると、金利上昇時のリスクは無視できません。
総返済額で見ると、金利0.9%から1.5%への上昇で、35年間の返済期間全体で720万円もの負担増加が発生することになります。
例3:夫婦で共働き、借入7,000万円のケース
夫婦で共働きしており、より大きな家を購入したいと考えている7,000万円借入のケースです。
変動金利0.9%の場合:月額約19.0万円
共働き家計で月収90万円と仮定すると、返済比率は約21%で、バランスが取れています。
しかし、金利が1.5%に上昇すると:月額約21.4万円へと跳ね上がり、返済比率が23.8%に上昇します。 さらに注目すべきは、35年間の総返済額が7,990万円から9,000万円へと1,010万円も増加することです。
どちらかが仕事を辞めたり、育児休暇を取ったりすることになった場合、このローン負担は家計を圧迫する大きな要因となるでしょう。
変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきか
変動金利が向いている人
- 今後の金利上昇に対応できる余裕がある家計
- 30年以内に完済予定で、短期返済を考えている
- 今は返済負担を最小限に抑えたい
- 世帯収入が年々増加する見込みがある
変動金利は低い返済額でスタートでき、金利が上昇しなければ大幅なメリットがあります。 ただし、今後の金利上昇リスクには常に備えておく必要があります。
固定金利が向いている人
- 月額返済額が確実に決まっていることで安心したい
- 35年間の返済期間を通じて家計管理を厳密にしたい
- 金利上昇の心配をしたくない
- 今後、世帯収入が減少する可能性がある
固定金利は金利上昇のリスクがない代わりに、高い金利を払い続けるというデメリットがあります。 ただ、「返済額が変わらない」という確実性は、長期的な家計管理においては大きなメリットです。
現在の金利環境での選択肢
2026年の最新金利を見ると、変動金利が1%台に上昇する転換点が来ていることがわかります。
これまで「変動金利は低い」という常識は、今後通用しなくなる可能性があります。 固定金利も3%前後まで上昇しており、両者の金利差が縮まっているのが現状です。
ネット銀行と大手銀行でも金利に差がありますので、複数の金融機関を比較することが重要です。 0.1%の差でも、35年間の返済期間では数百万円の差になります。
まとめ:住宅ローンみんないくら払ってるのか
住宅ローンの返済実態をまとめると、以下のようになります。
- 月額返済額の目安:月8万円~20万円台(借入額と金利により変動)
- 借入の大多数が変動金利:新規契約の84.3%が変動金利を選択
- 金利上昇の影響は大きい:0.1%の上昇で月額数千円~数万円の負担増加
- 総返済額での差:金利が1%異なると35年間で500万円~1,000万円の差が発生
- 2026年は金利上昇局面:変動金利は1%台へ、固定金利は3%前後へ上昇
つまり、「みんなはいくら払ってるのか」という質問に対する答えは、借入額と選択する金利によって大きく異なるということです。
一般的には変動金利で月8万円~20万円台の返済が一般的ですが、今後の金利上昇を考えると、余裕を持った家計計画が必須です。
あなたも今から家計計画を始めましょう
住宅ローンは人生で最も大きな借金です。 焦ってしまう気持ちもわかりますが、ここで重要なのは、自分たちの家計に合った無理のない計画を立てることです。
現在の金利水準は上昇局面にあります。 昨年なら変動金利で0.7%程度の金利が手に入ったかもしれませんが、今は1%前後が当たり前です。 この流れは加速する可能性が高いのです。
だからこそ、今こそが「家計計画の見直し」「複数の金融機関との比較」をする絶好のタイミングです。
複数の金融機関から見積もりを取り、変動金利と固定金利の両方を比較してみてください。 また、月額返済額だけでなく、35年間の総返済額も計算に入れてください。
「みんなはいくら払ってるのか」ではなく、「私たちはいくまで払えるのか」という視点で、慎重に計画を進めることをお勧めします。
あなたの人生設計に合った最適な住宅ローンが見つかることを祈っています。 今から動いて、後悔のない家の購入を実現してくださいね。